戦術スクール

『選手権』や『サッカー』だけがすべてではない -高校時代を振り返ると-

Hola!!

 

“高校サッカー選手権”が終わり、サッカー部に所属している高校生はどのような環境で過ごし、どのようなことを考えているのでしょうか?!

 

正確な記憶はありませんが、自分自身の経験を振り返ってみたいと思います!

 

僕が所属していた奈良育英高校サッカー部の在籍時の戦績は、

  • 1年生→県大会決勝で敗退(ベンチ入り)
  • 2年生→選手権3回戦敗退
  • 3年生→県大会決勝で敗退

というものでした!

 

“選手権”に憧れ、“選手権”に出たいという気持ちが強くて進路を選択しましたが、結局1回しか出場できなかったという現実です!

 

不安や恐怖しかなかった2年生

1年生の時はベンチ入りはしていましたが、県大会で負けた時の自分の想いや周りで起こったことなどはほとんど覚えていません!

 

2年生の時はひたすらに怒られながらも、試合に出る機会がある中で“選手権”に出場することが出来ました!

 

お正月を東京で過ごし、大分高校に負けた日の夜にメンバーに入っている2年生だけでミーティングがあり、監督からの話と、“キャプテンを決める”ということをやった記憶があります!

 

そのミーティングで感じたことは、不安や恐怖でしかありませんでした!

 

最高学年としての残り1年間は、果たしてどのような1年間になるのか…という!

 

奈良に戻り、“選手権”後のOFF期間などはなく、すぐに新チームがスタートしました!

 

【無】になった3年生

3年生の時はレギュラーとして“選手権”を迎えましたが、県大会の決勝で一条高校に2-0の展開から2-3にされ、劇的な逆転負けをしました!

*この時が一条高校の“選手権”初出場の年になります!

 

試合が終わった後は、完全な【無】の状態でした!

 

ロッカールームでどんなことがあったのかもほとんど記憶にないですが、その年の近畿大会でも逆転負けをして敗退していたので、「その時から何も成長してなかった」というような監督からの言葉があったことは覚えています!

 

もちろん“選手権”に出たいという強い想いはあったし、悔しい気持ちでしたが、何とも言えない感情になりました!

 

本当に毎日がツラくて逃げだしたいと思ってサッカーをしていたし、実際に2年生の時にサッカーを辞めようということも考えました!

 

学校がある日は毎日朝練もあり、夕方の練習が終わって部室に入ると「あと何時間後にはまたここに来なあかんやん」という会話をよくしていました!

 

そんな生活を終えて自由な時間を作ることが出来たことで、色々と考えることができました!

 

地元の中学校のサッカー部にコーチとして関わらせてもらったり、車の免許を取りに行ったりと、自分の将来に繋がる活動ができました!

 

なので、“選手権”に出ていれば、その後の1ヶ月半くらいは朝練からスタートする生活が続いていたので、卒業までに色々と考える時間が作れなかったかもしれません!

 

今振り返ると、“選手権”に出ることなく11月の時点で違う世界を知れたことは良かったことかもしれません!

 

充実していた卒業までの残り4ヶ月

“選手権”という目標に向かって、【サッカー漬け】になれる環境はとても幸せなことですが、その中で得られるものは意外と小さいものかもしれません!

 

僕自身も1度は“選手権”に出場しましたが、その経歴が社会に出て有利に働いたことはありません!

 

その過程で取り組んだことで今活かされているのは、目が覚めた時に「部活やったらどうすんねん」と自分に言い聞かせて早起きを成功させていることくらいです!w

 

もちろん、しんどいことに耐える力や、仲間との絆を深めることなど得られたものもありますが、意外とそれほどないのではないかという感覚でいます!

 

【サッカー漬け】の2年半よりも、サッカー部の活動を終えた後の残りの約4ヶ月の方が得られたものが多かったような気もしています!

 


これは僕個人の感覚なので、高校サッカーを否定しているわけではありません!

 

プロになれるような選手は【サッカー漬け】の環境でサッカーを研ぎ澄ますことで人生を豊かにできるチャンスはあると思います!

 

ただ、9割以上を占めるプロになれない選手のことを考えると、心身ともに成長期で、まさに大人になる、社会に出る準備段階にある高校生が【サッカー漬け】になってしまうことは、人生においてポジティブなものだけではないと思います!

 

自分自身もそうでしたが、高校生や大学生に「将来はどんなことがしたいの?」と聞くと、大半が「いや、特に・・」という答えが返ってきます!

 

「自分は将来どうありたいのか」は大学生になってから、社会に出てから考えるものなのでしょうか?!

 

もっと時間にも心にもゆとりを持って、自分自身と向き合う時間も人生においてはとても大切だと思います!

 

高校サッカーを終えた選手の皆さんは、しっかりと休養を取って心身ともにリラックスする時間も大切にしてみてください!

 

これから高校サッカーの環境に飛び込もうとしている中学生には、「高校サッカーだけがすべてではない」ということも知っておいてほしいと思います!

 

社会人でサッカーやフットサルをしたり、自分たちで仲間を集めてチームを作ることだってできます!

 

部活を基準に学校を選択し、その部活を辞めたら学校自体も辞めなければいけないという環境もあります!

 

部活の指導者の人柄や、指導に対する理念が合わない場合は無理やり続けるか、高校を中退することということになります!

 

高校サッカーには華がありますが、脚光を浴びることができるのは1パーセントに満たない少数の選手であるという事実もあるということを知ってもらいたいと思います!

 

“選手権”が、“サッカー”だけがすべてではなく、広い視野を持って自分自身と向き合い、自分の人生という未開拓の路をどのように設計するのか、その為には何が必要なのかを考えてみてください!

 

 

 

『子どもたちの未来のために』

ten*TEN 「子は宝」

tesoro(宝)・esperanza(希望)・ niño(子ども)

adios!!