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日本の育成は正解だったのか~日本VSドイツの勝利から考える~

Hola!!

 

試合の勝ち負けはそっと横に置いて、「サッカーやってて良かった」、さらに「自分に産まれて良かった」と思えるサッカーライフを送ってもらいたい、サッカーライフデザイナーのTOMOです!

 

今回は先日のtweetについて書いてみたいと思います!

https://twitter.com/tomookuda10/status/1595770436000059392

 

前提として、このtweetは宮本さんや日本サッカーを否定する目的ではありません!

 

『日本のサッカーがもっと良くなってほしい』という想いが込められています!

 

そこで、宮本さんのような影響力のある方が「この30年間の日本の育成は正しかった」という発言をされていたことによって、【現在、“育成年代サッカーが抱える問題点”に目を向けてもらえなくなるのではないか】と危惧しました!

 

もちろん、ワールドカップの大舞台でドイツに勝利したことは日本サッカー界にとって、とても価値のあることですし、選手やスタッフの皆さんがのしかかる大きなプレッシャーを跳ねのけて出した結果は本当に素晴らしいものだと思います!

 


 

ただし、試合に勝てれば本当にそれでオッケーなのでしょうか?!

(しかも予選リーグの1試合を終えた時点で「日本の育成が良かったからだ」と言い切って良いのでしょうか?!)

 

本当にこういった現実があることを知った上で「日本の育成は正しい」と発言をされているのかということを考えました!

 

ワールドカップの舞台でドイツに勝てたことで、“育成が正解だった”という証明になるのか?

これは僕自身が高校時代に実際に経験したことですが、《全国大会に出場できれば、“育成は正解”となり、日々の暴言や体罰、人権侵害は目をつむって良いのか?》という問題と同じだと思います!

 

僕が在籍した高校3年間は、暴言を浴びるのは日常で、カッターシャツが血まみれになることやグランドで投げ飛ばされ、二日酔いの勢いで飛び蹴りをされ、「だからお前はオカマなんや」となじられる!

先輩からは「お前がいたら怒られることが増えるから辞めろ」を脅されることもありました!

 

こういったことが日々起こっていましたが、みんな「全国大会出場のために」が魔法の言葉となり、ただがむしゃらに、サッカーを修行のように行う毎日でした!

 

学校がある日は毎日朝練をして、放課後の練習を終えて帰りの電車で「あと何時間後にはまたここにいるんやなぁ・・」とぼやいていました!

 

僕が通っていた高校が特別だったのかというとそうではないと思います!

 

実際に全国を周って調査をした結果ではないので正確な情報ではないという前提ですが、こういった問題を抱えているクラブ、子どもたちは決して少なくないと思います!

 

そして高校年代だけではなく、育成年代のサッカーを見ていて感じる問題点は多岐にわたります!

 

ここでは技術や戦術などは関係なく、人生にかかる大きなテーマである問題を箇条書きでいくつかあげてみます!

  • 暴言・暴力・人権侵害
  • サッカークラブの月謝高騰
  • 「学力×サッカーの実力」の中で決まる進路
  • 大学サッカー後の奨学金

 

こういった問題を抱えることによってサッカーを辞めてしまう子もたくさんいますし、お金がないからサッカーが出来ないという子もいます!

 

そして大学までサッカーをして、全国大会出場という肩書を持って社会に出た時に、それらが通用する社会ではなく、自分の力のなさを痛感し、さらに奨学金という大きな借金を背負って生活をしていく!

 

これは僕自身の体験ですが、「この3年間はサッカーにかけろ」と言われ、監督を信じてサッカーをやってきましたが、最後は自力で社会の中で生き残る力を発揮しなければなりません!

 

当たり前のことなんですが、最終的に社会に出て苦労をしている人は少なくないと思います!

 

何よりも大切にしてほしいのは、自分の意思であり、育むべき力は自分の力で歩く力です!

 

プロになったとしても、全国大会に出れたとしても、遅かれ早かれ最後は誰もが社会に出て自分の“人生”と向き合うことになります!

 

[育成]とは、「大きく立派に育てること」と定義されています!

 

[育成]の目的地はプロですか?

全国大会出場ですか?目の前の試合に勝つことですか?

ワールドカップでドイツに勝つことですか?

 

誰もが「サッカーをやっていて本当に良かった」って思える!

そしてサッカーを通して心身共に成長し社会や世界・たくさんの人と繋がり、「自分に産まれて良かった」と前向きな思考で、自分の人生を自分の力で送れる力を育むことが[育成]ではないでしょうか?!

だからこそ、現代社会や世界情勢、教育や文化・歴史などもひっくるめた中で、子どもたちにサッカーを通して何を伝え、どのような価値を提供するのかを考えることが大切ではないでしょうか?

こういったことを、サッカーと関わる、子どもたちと関わる皆さんと一緒に考えていきたいです!

 


 

最後に、、、、

長々とまとまりのない文章を書いてしまいましたが、ここで書ききることはできませんし、サッカーにも育成にも人生にも明確な正解はないと思います!

あるとすれば1人ひとりの心の中にあるものだと思います!

そして、

命とサッカーどっちが大事?
人権とサッカーどっちが大事?
本音で生きることとサッカーどっちが大事?

これらのことは明らかだと僕は思います!

 

日々子どもと関わり、育成年代サッカーに関わる自分として最後に伝えたいこと!

↓↓↓↓

子どもと関わる人は『子どもに幸せになってほしい』という想いをみな持っていると思います!

子どもたちの表情や心を見て、そして大人である私たちも自分自身の中にある本音と向き合い、まずは自分が自分らしく、自分にしかないストーリー(人生)を描いていきましょう!

そうすればきっと子どもへの関わり方や、声のかけ方に変化が表れます!

例えば、子どもから「何でワールドカップはカタールでやってんの?」と聞かれた時に、

自分の状態(状況)次第では「なんでやろ?なんでやと思う?」や「ワールドカップは4年に1回開催されて、毎回違う国で開催されるで」と答えられる場合もあれば、

「知らんやん」「今回はカタール開催やねん」と子どもの興味関心をくすぶらない答えをしてしまう場合もあると思います!

これはほんの一例ですが、こういったことは日常に溢れていると思いますし、

こういったことの積み重ねが子どもたちの可能性を引き出し、自分で考え、自分の人生を自分で歩む力に繋がると思います!

子どもと関わることは本当にパワーが必要で、上手くいかないことばかりだと思いますが、[育成=大きく立派に育つこと]について皆さんと議論し、日本の育成年代サッカーが、日本の社会・教育をより良いものにしていきましょう!

 

このワールドカップを僕もとても楽しみにしていましたし、実際に家族みんなで世界のサッカーに熱狂しています!

僕はサッカーをやっていて良かったと思えています!

最近やっと思えるようになったかもしれません!

でも今が(今までが)ベストではないですし、ワールドカップで試合に勝ったとしても、もし負けたとしても、より良い環境を求めて改善し続けることは絶対に必要です!

未来の子どもたちのために、日本サッカーの未来のために、、、

みんなで『サッカーを通して人生を豊かに』していきましょう!

 

最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

それでは、Hasta la proxima♪